創作パズル アドベントカレンダーパズル(前編)

はじめに

てくますプロジェクトのChihiroです!
この記事では、オリジナルの論理パズルを紹介します。

本記事は、数学・情報・論理パズルを楽しむ Techmath Project Advent Calendar 2024 の3日目の記事でもあります。
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もともとアドベントカレンダーとは、クリスマスまでの日を数えるためのお菓子などが入った24個の窓があるカレンダーのことを言います。
この企画の由来である「アドベントカレンダー」を題材にしたパズルを前編,後編に分けて出題するので、ぜひ挑戦してみてください。

考えてみよう

問題

ちひろさんが持っているワクワクドキドキなアドベントカレンダーを紹介します。
このアドベントカレンダーの1~13日目の窓には、クッキーチョコレートキャンディーのうちのどれかが1つずつ入っています。

そして、このワクワクするアドベントカレンダーは絶対に退屈しない作りになっています。
というのも、どのような連続した何日かの部分を見ても、入っているお菓子が同じパターンの繰り返しにはなっていないらしいのです。
また、クッキーの次の日の窓にはチョコレートは入っていないそうです。

1~13日目の窓にはそれぞれどのお菓子が入っているでしょうか?

「同じパターンの繰り返し」について、例で確認してみましょう。
例えば、下のような並びの場合、1~6日目を見ると赤色のパターンが繰り返しになっています。
ワクワクするアドベントカレンダーにはこのような並びはありません。
もちろん、9~10日目のような青色のパターンの繰り返しもあってはいけません。
7~13日目の黄色のパターンには間に別のものがあり、繰り返しではないので大丈夫です。
ちなみに、この並びにはクッキーの次がチョコレートになっている部分があるので、その条件も満たしていません。

では、解いてみましょう!
達成が難しい条件のように感じますが、考えるよりも手を動かしてみると楽かもしれません。














解答

チョコレートキャンディーチョコレートクッキーキャンディーチョコレートキャンディークッキーキャンディーチョコレートクッキーキャンディークッキー

解説

1日目がクッキーなら、次はチョコレートではなく,次がクッキーだと繰り返しになるので、2日目はキャンディーになります。
1日目がクッキー,2日目がキャンディーなら、次がキャンディーだと繰り返しになるので、3日目はクッキーかチョコレートになります。
1日目がクッキー,2日目がキャンディー,3日目がクッキーなら、次はチョコレートではなく,次がクッキーだと繰り返しになり,次がキャンディーだと「キャンディー→クッキー」が繰り返しになるので、4日目に来るお菓子はありません。

このように、次に来る可能性のあるお菓子を書き並べていくことで、下のような樹形図ができます。

この樹形図を見ると、13日目まで並べることのできる方法は1つで、それは「チョコレート→キャンディー→チョコレート→クッキー→キャンディー→チョコレート→キャンディー→クッキー→キャンディー→チョコレート→クッキー→キャンディー→クッキー」だとわかります。

背景

1種類のお菓子だと、当然2日目で繰り返すことになります。
2種類のお菓子でも、どうがんばっても4日目で繰り返すことになってしまいます。
しかし、3種類以上のお菓子があれば、繰り返しのない列がどこまでも作れることがわかります。

このパズルでは、クッキーの次にチョコレートが来ないという条件によって、並べられるお菓子の選択肢が徐々に追い詰められていき、繰り返しのない列を13日目までしか伸ばすことができなくなるということを利用しました。
さらに、この条件は3種類のお菓子をうまく非対称にしてくれて、パズルを一意解にしてくれています。

最後に

退屈しない並びではあるけど、1種類の列に決まってしまうなら開けるときのドキドキ感がない?
後編でこのアドベントカレンダーの全貌を見れば、ドキドキ感もあったとわかるので、お楽しみに!

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前編が解けたなら、次は後編に挑戦してみましょう!